芦田 裕介 ゼミナール

研究課題

人間科学専門ゼミナールⅠ
「ライフスタイルの社会学的研究Ⅰ」
人間科学専門ゼミナールⅡ
「ライフスタイルの社会学的研究Ⅱ」

研究内容

ゼミナールで学ぶこと

 このゼミナールでは、「ライフスタイル」に関する問題について考えます。ここでのライフスタイルとは、広く「人々の生き方や暮らし方」を意味します。

 現代の日本社会においては、都市化や産業化、グローバル化や個人化、人口減少や少子高齢化などにともない、人々のライフスタイルも変化しています。そのなかで、人々は日常生活において、さまざまな課題を抱えています。例えば、以下のような課題があげられます。

  • 生活基盤(交通、住宅、子育て、介護、教育、買い物、食生活など)の問題
  • 生活基盤(交通、住宅、子育て、介護、教育、買い物、食生活など)の問題
  • コミュニティや家族における人間関係の問題
  • 産業(農林業、工業、商業、観光業など)の問題
  • 環境の問題(空き家、空き地の増加など)
  • 地域開発や地域活性化に関わる問題
    などなど。

このゼミでは、こうしたさまざまな課題を「社会学的な視点」から研究します。「社会学的な視点」としては、以下の2点が重要です。第1に、自分が「当たり前」だと思っていることを疑い、「 と言われているけど、本当にそうなのか?」という疑問を持つことが大事です。第2に、自分の問題を社会の問題として、社会の問題を自分の問題として考えることが大事です。

地域や集団によって、また個人によっておかれている状況は異なり、抱えている課題も異なります。そのため、社会における問題を考える場合には、実際に生活する人々の状況を正確に知ることが大事です。ときにはフィールド(現場)にいって、その実情を見聞きすることも必要になります。生活する人の視点を重視した調査・研究から、社会が抱える課題の発見、その解決の方向性を探ります。

扱うテーマについては、受講者の関心を考慮しながら決定しています。たとえば、2019年のゼミナールでは、「ショッピングモール」をテーマに、南町田グランベリーパークでのフィールドワークをふまえ、地域開発や地域活性化に関する問題について考えました。また、2021年のゼミナールでは、『友だち幻想―人と人の〈つながり〉を考える』(菅野仁著、2007年、筑摩書房)を読み、社会学的な視点から人間関係の問題を考えることについて学びました。

ゼミナールの進め方

  • ゼミナールⅠでは、社会学や社会問題に関する共通の文献を読み、内容の理解を深めるために議論することが中心となります。
  • ゼミナールⅡ以降は、ゼミ生各自が関心を持ったテーマ(卒業研究)についての発表とその内容に関する議論が中心となる予定です。
  • ゼミナールI とⅡを通じて、実際に地域社会でのフィールドワークもおこないますが、そのために必要な方法論(インタビュー調査の手法、文書資料収集の方法など)も学びます。
  • ゼミ活動の詳細な内容は、集まったゼミ生の関心を考慮しながら、相談して決定します。

指導方針

基本方針

  • 基本は本や論文を読み、ゼミナールに出席し、みんなで議論することです。
  • 自分が考えていることを、積極的に言葉や文章で表現するという姿勢が必要です。
  • フィールドワークにおいては、ゼミのメンバーや現場の人々とコミュニケーションを取り、協力することが求められます。
  • 自分の頭で考えて行動することが大事です。

ゼミナールを通して習得してほしい能力

  • 物事を論理的に説明できる能力
  • さまざまなデータを収集・整理し、社会現象を科学的に把握・分析できる能力
  • 文書資料や統計などのデータを正確に理解できる能力
  • 自分とは意見や立場の異なる他者と議論できる能力

教員より新ゼミ生へ一言

 世の中にはいろいろな人がいて、いろいろな生き方があります。大学とフィールド(現場)を行き来するなかで、社会の課題と可能性を発見する力を身に付け、「生き方」の幅を広げましょう。

選考方法

 選考方法については、説明会の時にくわしく説明します。説明会に参加していることが、ゼミに入るための条件です。