小泉 諒 ゼミナール

研究課題

人間科学専門ゼミナールⅠ
「都市・社会への地理学からのアプローチ」
人間科学専門ゼミナールⅡ
「横浜への都市社会地理学からの探求」

研究内容

 このゼミナールでは「関心は広く、専門は深く」をキーワードとして、私たちが暮らす「都市」や「社会」でみられる様々な事象を、幅の広い学問である「大学の地理学」の見方から学んでいきます。ゼミナールを通して、みなさんの興味・関心が広がることや知らなかった事を知ること、出来る事を増やすことを大切にしたいと考えています。そしてそのなかで自分ならではのテーマ(課題)を見つけること、そしてそのテーマを掘り下げる力を身につけることを目標とします。また高校にて「地理総合」が必修となることもあり、教職免許(中学社会・高校地歴)取得希望者も支援します。

人間科学専門ゼミナールⅠ

 日本には多くの都市がありますが、みなさんにゆかりのある都市は、どのような都市でしょうか?知っているつもりの都市のことでも、いざ学んでみると知らなかったことの多さに気付くものです。

 前期は、日本各地の都市の成り立ちをまとめた書籍を用いて、各地の都市の成り立ちや特徴などを学びます。書籍では現在と過去の地図を用いながら都市が紹介されているので、扱う都市の理解が深まることに加え、近年さらに重要視されている地図を読み取る力を身につけていきます。

 続く後期では、私たちの身近な大都市である「横浜」を調べます。横浜という都市は、日本の都市の中でもいくつかの点で特徴的です。そもそも横浜はどのような都市なのか、横浜は他の日本の都市とどのように異なるのか、前期の学習を踏まえて学びます。また、関連する書籍や論文を少しずつ読むことで、それらの幅広い問題へ「大学の地理学」からどのようにアプローチするか理解を深め、読解力や語彙力、学術的な思考力などを身につけていきます。

 このようにゼミナールⅠでは、都市に関する知識を増やして現代の都市や社会で生じている問題や課題を学ぶことと、それらに地理学的な考え方からアプローチして横浜という都市の理解を深めることの2つを目的としています。これらを通して中学校や高校での地理とは異なる「大学の地理学」と出会い、翌年次のフィールド調査実習の調査テーマを設定するための土台作りを意図しています。なお学期中の休日を利用して、前期と後期に数回の日帰りフィールドワークを行います。短時間ですが、これまで学んだことを活かし、都市の見方を磨きます。

人間科学専門ゼミナールⅡ

 ゼミナールⅡでは、横浜を対象としたフィールド調査実習を行う予定です。ゼミナールI や講義科目(横浜学Ⅰ/Ⅱや都市空間と社会、地域情報論、地理情報システム論など)で得られた知識や深められた問題意識を踏まえ、横浜が抱える都市の課題について取り組みます。

 前期はフィールド調査に向けてテーマを設定し、先行研究の読解や調査の準備を行います。それらを踏まえ、夏季休暇中を中心に、数度の現地調査を行います。後期は調査結果を分析して考察し、ゼミ論集を作成します。必要に応じて、GIS(地理情報システム)を利用した地図づくり等の演習も行います。

 このようにゼミナールⅡでは、資料・情報を収集・整理して読み取る力やデータを分析する力、地理的に考える力などを身につけ、翌年次の卒業研究をやり遂げる力をつけることを意図しています。

指導方針

  1. ゼミナールのキーワード「関心は広く、専門は深く」を大切にして、みなさんの関心がこれまで以上に広がるよう丁寧に運営したいと考えています。
  2. ゼミナールを通して「研究課題を見出す力」「課題を調査する力」「調査結果をまとめる力」「質疑応答に参加し討議する力」が身につけられるよう、ぜひ積極的に取り組んでください。
  3. ゼミナールこそが大学教育において最も重要なものの一つであると考えています。遅刻や欠席が無いよう、努力してください。
  4. ゼミナールの100分間は、発表や議論のための時間です。必要な準備や作業には、十分な時間や労力を確保してください。

教員より新ゼミ生へ一言

 これまで「都市ってなんだろうか?」「横浜はどんな都市だろうか?」と深く考える機会は多くなかったと思います。しかし幅広く学んで知識が豊かになるにつれ、その都市の特徴や様々な問題・課題の存在に気付き,街の見え方が変わるのではないかと思います。このゼミナールでの学びが、みなさんが自身を知ることにもつながることを願っています。成長を楽しみながら、ともに頑張りましょう。

選考方法

 説明会と選考会に出席した志望者に面接を行い、志望動機や意欲などを基に選考します。