小倉 乙春 ゼミナール

研究課題

人間科学専門ゼミナールⅠ
「スポーツによるSDGs への貢献に関する理解」
人間科学専門ゼミナールⅡ
「スポーツによるSDGsへの貢献に関する実践・研究」

研究内容

 ゼミ生と一緒にすすめるテーマは多様で、主に下右図のように5のテーマがあります。SDGs の17の目標と関連し、ウエルビーイング(環境、社会、経済の良き在り方)、まちづくり、レジャー(余暇=自由時間)活動、そして、個人や組織としてライフスキルとして身につけておくべきマネジメントとマーケティングを研究対象としていきます。学生はこれらのテーマから興味のあるものを選ぶことができます。

テーマ1:スポーツとSDGs

 小倉はSDGs とその前身である、国連の2010年目標、MDGs に対するスポーツの貢献について継続的に研究を重ね、スポーツによる社会問題解決を紹介する授業を開講しています。また、SDGs ボードゲームのファシリテーターでもあります。書籍「スポーツはSDGs に貢献できるのか(社会・経済編)」を21年に出版しました(上左図は概要動画)。小中高校ではSDGs 授業が開始されており、企業は消費者との存在価値共有を得るため社会問題への取り組みに力を入れる経営にシフトしています。従ってSDGs は社会人知識として今後必須となると予測されています。

テーマ2:ウエルビーイング(良き在り方とアクティブな生活)

 SDGs が向かう先はウエルビーイング(良き在り方=心身ともに健全で幸福な状態)です。これは経済協力開発機構(OECD)が2019年SDGs と関連して、人々がどう行動し、どのようなライフスキルが必要かについての報告書「学びの羅針盤」でも、述べられています。この社会人も含め人生を通じで学びを継続するライフラーニングが世界的に注目されており、新保健体育指導要綱にも影響を及ぼしています。

テーマ3:レジャー(自由時間)活動の設計

 人生80年で生涯時間は70万時間、自由時間28万H、労働時間8.8万H、睡眠時間22万H よりもおおくあります。自由時間は人生において重要で、どう自分に投資していくか設計してきましょう。

テーマ4:スポーツや健康を核としたまちづくり

 スポーツや健康を核としたまちづくりに関して学んでいきます。自治体などのスポーツ健康教室だけでは参加が少なく、まち全体として健康増進には結びつかないという研究結果が一般的です。ウォーカブル・シティやスマートウエルネスシティそして健康を核としたSDGs 未来都市などの事例を研究し、まちづくり政策を学びます。更に、きずな(絆)が強い地域は健康度が高く、犯罪が低いなどソーシャル・キャピタルやその社会的成果(ソーシャルインパクト)についても学習できます。

テーマ5: スポーツとマーケティングの関連性

 マーケティングは難しく考える必要はありません。皆さんは日々消費者として個人で商品サービスを選ぶときにマーケティング活動に参加しています。利便性を求めるとき、密着性が欲しいとき、高級感を自分に与えたいときなど、消費者も商品サービス提供側もうまく場合分け(セグメンテーション)しています。さらに、例えばJ リーグ、B リーグなどのスポーツチームのマーケティングにおける立ち位置(ポジショニング)や独自性についても研究できます。マーケティングは就活や人生におけるポジショニングに役に立ちます。社会人スキルとしてのマーケティング基礎を身に着けます。

テーマ6:マネジメント

 マネジメントもマーケティング同様、皆さんは、中学・高校での部活動あるいはバイト先などを通じて組織経営(マネジメント)を体験しています。小倉ゼミでは「経営品質」と呼ばれる1,000点満点の評価基準(トップによる理念の伝達、関係者への傾聴、中長期戦略策定、顧客志向、従業員(部員)試行、独自性、社会貢献など)を用いて、今までの所属した部やバイト先の組織の評価から始めます。

指導方針

 上記のように学びや研究にゼミ生が主体的に参加することによりライフスキルを習得していきます。

SPJ(スポーツポリシージャパン)への参加:SPJ は全国の大学ゼミチームがスポーツ政策提言を競う大会です。当ゼミでは2-3年チームが、7月より社会課題把握、事例研究、調査を経て、提言を実施。プロジェクト管理、チームビルディング、問題解決手法(ロジカルシンキング、KJ 法、発想法など)、プレゼン資料・発表、インタビュー調査スキルなどを習得していきます。
神大男子サッカー部との連携:サッカー部が取り組むSDGs 活動への支援、研究をサポート
ゼミ生必修授業:スポーツ文化、スポーツと経済、レジャーと産業は必ず履修すること
英語授業(任意)英語の実践能力を付けたい人は、実践英語、外国語文献講読を履修すること

選考方法

 書類選考。必要な場合は面接。