太田 早織 ゼミナール

研究課題

人間科学専門ゼミナールⅠ
「体育の授業研究の基礎を知る」
人間科学専門ゼミナールⅡ
「オリジナル研究の基盤づくり」

研究内容

 体育の授業では何をどのように教えればよいのだろう?
 体育を専門にしていても、どれだけ経験を積もうとも、この問はついて回ります。
 では、この問をどのように解決していけばよいのでしょうか。社会の要請を知ったり、体育科の本質を理解したり教授力を高めたりすることでしょうか。私は、これらに加えて問題意識を持ちながら実践を重ねることや、明確な課題意識を持って学び続けていく力を身につけることが必要不可欠だと考えています。
 本ゼミナールでは体育科教育学を主題として、社会に出ても学び・研究し続けていくために必要な基礎・基本的な知識や研究手法を先人の研究内容の探索や実践を通して身につけ、それを基に自らの課題を見つけ・見つめ続ける一歩を積み重ねていきます。この過程で重要となるのは、自身の運動・スポーツに関する哲学です。先人や仲間の考えに触れたり議論したりすることで自身の哲学を構築し、その哲学に基づいた問題意識・課題意識を育んでゆきます。

人間科学専門ゼミナールⅠ

 はじめに、体育授業にとっての教材の位置づけについて学び、そのうえで先人が発案した教材の実践・評価をしていきます。この過程を踏まえ、グループで協働して教材の発案と実践(ここでは、仲間を生徒に見立てたインストラクション実習も)・評価・分析を行っていきます。これらの演習を通して、授業研究の手法を身につけていきます。

人間科学専門ゼミナールⅡ

 Ⅰでの実践を踏まえ、自身の課題意識にかかわる先行研究を探索し、自身のオリジナルテーマの探究をはじめます。2名程度の少人数制で、互いの信念をぶつけ合いながら、多様な課題意識を構築し、卒業研究の基盤を築いていきます。
 教材研究のように運動実践による実験を伴うもの、インタビュー調査による研究や文献研究など、課題意識に対する解決方法は多岐にわたります。様々な先行研究に触れ、仲間と協議を重ねながら自己の課題解決に適した手立てを見付けていきます。

*卒業研究テーマ例*
  • 「小学校中学年における巧みな動きを身に付けるための教材提案」
  • 「背面跳びを体育授業へ ~安全とわかりやすさ・記録の伸びを保障する教材の検討~」
  • 「かかわりを意識した指導過程の検討
    ~ハードル走授業における子ども同士の発話を促す工夫について~」
  • 「体育授業における準備運動の再考
    ~ムーブメントプレパレーションの活用可能性の検討から~」
  • 「サッカーにおけるオフザボールムーブメントのコーチングに関する研究
    ~首振り動作に着目して~」

指導方針

    1. ゼミナールⅠ・Ⅱを継続して履修することが望ましい。
    2. グループでの議論や発表が多いので、積極性のある学生が望まれる。
    3. 自身の得意な領域(運動種目)についてだけではなく、多様な運動種目について積極的に関わることが望ましい。
    4. 議論の経過や、発表に至るまでの過程およびその反省について、それぞれまとめておくことが望ましい。
    5. 他大学との交流、学会への参加など、学内ゼミナール以外の活動も予定している。積極的な参加が望ましい。

教員より新ゼミ生へ一言

 私たちの世界にも1up やスターなどがあれば、いつでもすぐにレベルアップできるけれど(スーパーマ●オの世界)、現実はそんなに甘くないようです。体験を積み重ねて省察を繰り返しながら経験値を高めること(どちらかと言うとドラゴンク●スト的な)が大切です。とはいえ、隣の人と同じエンディングがくるとは限りません。体験したことをどう吸収し、それぞれをいかに結び、自分の知識としてどう活かすかは、みなさん自身に委ねられています。それぞれの発想を大切に、常に目標をもって互いに切磋琢磨していきましょう。

選考方法

自己PR・志望理由等のレポート提出と面接